なりたい雰囲気を引き出すコツ / “ハイ・ナチュラル”石井和輝さん[Of HAIR]

ヘアスタイルから感じる雰囲気は、お客様の満足度を左右する大切なポイント。“なりたい雰囲気”を叶えるのが上手な美容師さんに、イメージを引き出すコツやポイントを教えてもらいます! 今回は「洗練されたナチュラル」を打ち出すOf HAIR表参道の石井和輝さんに聞いてみました。

ワンランク上の
洗練されたナチュラルを提案!


石井さんのInstagram(@ici_kazuki)より

―石井さんの推しの雰囲気ってある?

今回、改めて振り返ってみて、自分のスタイルは「洗練されたナチュラル」かなと思います。普段街を歩いていて、ジャンルの垣根が曖昧になってきた感じがするんですよね。

僕が美容師になった10年前はもっとハッキリ分かれていたんですが、今は細分化されつつも、互いのエッセンスが混じり合ってナチュラル化しているというか。

そういう意味でも、より洗練されたワンランク上の女性像が求められていると思います。

前髪は顔の一部と捉えて
デザインする

―お客様は石井さんに何を求めてる来店する?

インスタグラムで発信していることもあって、顔まわりや前髪の悩みを何とかしたいということだと思います。

生え際のクセや量など、ほとんどの方が何かしらの悩みを抱えているんですよ。
前髪はもはや顔の一部なので、顔の見え方も含めて相談に乗って欲しいお客様は多いと思いますよ。


石井さんのInstagram(@ici_kazuki)より

―どんな悩みが多いと感じる?

顔を捉えるときに、目と目の間のインナーライン、目の外側のアウターラインの3面で考えているのですが、インナーは本当に十人十色ですね。逆にアウターは輪郭や幅、エラの形だったりと、共通することは多いです。

ただ、お顔の悩みはデリケートな部分でもあるので、ご本人も言い出しにくいですから、いかに寄り添えるかがカギになりますね。

属しているコミュニティから
“雰囲気”をつくる

―お客様が求めている雰囲気を掴むコツってある?

お顔や体型、心境、キャラクターなど、色んな要素がありますけど、どんな人間関係の中で生活をしているのかは大きいですね。

僕の顧客層である20代から30代前半の女性にとって、周囲からの評判や見え方はかなり大事なんです。

なので、どんな雰囲気や服装の友人が多いのかなどを聞いて、様々なファッションジャンルのちょっとした差を掴むようにしています。


石井さんのInstagram(@ici_kazuki)より

―属しているコミュニティまで踏み込んで知ることが大事なんだ?

顧客の方であれば、SNSでつながるようにもしていますよ。お友達と一緒にいるときのテンションも知ることができますし。あとは、最近買った服やアイテムからも、「次はこういう提案をしよう」とデザインの幅を広げられますしね。

コンシェルジュじゃないですけど、お客様に「この美容師は自分を理解している」と感じてもらえますよ。

[希望]-[お客様]が
似合わせのカギ

―どうやって似合うヘアスタイルに落とし込んでる?

ちょっと概念的になりますが、「求めていること」と「本人」の差を捉えることが大事ですね。言い換えるなら、理想形からご本人の素材をマイナスした部分。ここに、悩みやコンプレックスが潜んでいるので、解決策とセットでそれを共有しています。

例えば、希望のスタイル画像があっても、それが自分に似合うのか、お客様自身は判断できないことが多いんです。そこで必要になるのが、美容師目線での「ここ、気になってませんか?」という投げかけと解決策。

ただ、一方的になってしまうとライフスタイルからもズレてしまうので、一緒に歩んでいくような姿勢が大切だと思っています。

見えない部分こそ
見逃さずに


石井さんのInstagram(@ici_kazuki)より

―満足度を高めるコツってある?

お客様を知ることですよね。そのためにも、コンサルテーション(カウンセリング)で心を開いてもらうことって大事だと思います。
特に新規の方は緊張していることが多いので、ご自身のことやコンプレックスを打ち明けやすくする空気づくりが、その一歩かなと。


石井さんのInstagram(@ici_kazuki)より

―どんな言葉を掛けてあげるといいの?

必ず行っているのは、来店してくれたお礼をちゃんと伝えること。僕の場合、インスタきっかけの方が多いので、「インスタ見て来てくれて嬉しいです!」と素直に言いますね。

お客様に「来て良かったんだ」と安心していただくことで、どういう気分で、何を求めて来店したのかという、目に見えない部分も理解しやすくなると思うんです。

例えば前髪に悩みを抱えているといった、本当の目的が掴めれば、そこを重点的に時間をしっかり使うこともできますね。

映画・音楽・ファッションで蓄えた
人物像のストック

―最後に、石井さんの「強み」を教えて!

お顔の印象づくりです。美容師として、一人のお客様をずっと担当したいという想いがあるのですが、長くお付き合いしていくと様々な環境変化があると思うんです。

ロングの時期もあれば、短くカットすることもある中で、前髪はどのレングスにとっても必要な要素です。コンプレックスの解消だけじゃなく、気分や女性像も反映させられますから。

こういった印象づくりって、僕の趣味も大きく影響していると思うんですよ。昔から映画や音楽、ファッションがすごく好きで、幅広いジャンルに触れてきたんです。よくお客様に好きな音楽や映画を聞くのですが、求めているテイストがより明確になるんですよ。

お客様が求めている雰囲気をヘアスタイルで表現するうえでは、美容師である自分に、判断材料のストックを蓄えることも大事なんじゃないかと思いますね。

PROFILE

石井和輝(いしい・かずき)
1991年2月14日。東京都練馬区出身。ベルエポック美容専門学校卒業後、Of HAIRに入社。2014年にスタリストデビューし、現在は表参道店のトップスタイリスト。学生時代から幅広いジャンルの映画、音楽、ファッションに触れ、今のデザインづくりにも役立てている。活力の源は、週2ペースで食べるとんかつ。

★石井さんが得意とする前髪・顔まわりカットは
書籍・TOMOTOMO BASIC SERIES VOL.15『前髪でかわいく小顔に 顔まわりの切り方』
で紹介しています!
是非見てみてください!