『TOMOTOMO vol.10』に掲載の耳かけショートプロトタイプ(WIG)をベースにして、お客様にショートスタイルを提案してみましょう! どこを、どうアレンジすれば、お客様にフィットさせることができるのか? カスタマイズの一例をご紹介! プロトタイプのベースカットは、③【ベーシックスタイルを切ってみる 前編】、④【ベーシックスタイルを切ってみる 後編】をチェックしてみてくださいね。
テクニック / 柳原弘樹 [AFLOAT D’L]
硬め多毛のボブを・・・
スリークヌケ感ショートに!
まず、今回のお客様のBEFORE → AFTERです。
【耳かけショートプロトタイプ】をアレンジして、ワンレングスベースの重めボブを、ヌケ感が出やすいショートにチェンジしていきます。
お客様の髪を知る
カスタマイズするにあたって、お客様の髪質を知ることは最重要ポイント。
美容師の目線でチェックすることはもちろん、お客様のライフスタイルや、今気になっていることも引き出してあげましょう。
このお客様の髪の特徴は→→→
■フェイスラインの髪が前に落ちやすい
■額のこめかみ上が狭め(サイドのこめかみ上が広い とも言えます)
■サイドのこめかみ下が狭め
■えり足が浮きやすい
■右みつえりに寄りグセがある
ご本人が気にしているポイントは→→→
■髪が硬いのでやわらかくしたい
■後ろがハネるのが気になる
■前髪が落ちてきてジャマ
カスタマイズプランを立てる
カスタマイズのコツは、セクションの幅と段のつけ方を変えること。
このケースでのプランは大まかには、
前髪
■前に落ちやすいのでバングセクションを、浅め・狭めに取る
■顔まわりを別に取って、サイドに流れやすくする
サイド
■こめかみ下が狭めなので、イア・トゥ・イアを裾広がりに取る
バック
■ハネにくいように、オーバー・ミドルに重さを残す
■えり足のクセを抑えたいので、ネープにレイヤーは入れない
という風にカスタムする予定。
カスタマイズポイント①
バングセクションを狭めて
流す余地を残す
ウエットにしてカットスタートです。
プロトタイプと同じように、前髪からつくります。
額の幅に合わせてバングセクションの横幅を狭く設定。深さは、前に落ちてきやすい生えグセを考えて、浅くしておきます。
バングセクションを狭くしたぶん髪が残りますが、それは後で顔まわりとしてカットします。