『TOMOTOMO vol.10』に掲載の耳かけショートプロトタイプのベースカット・バック編です。③【ベーシックスタイルを切ってみる 前編】でつくった前髪~サイドに合わせて、後ろアタマのシルエットをつくっていきますよ。ネープとウエイトをつくるセクションを分けて切ることがポイント! では早速、②【スタイルをセクションに分けてみる】のブロッキングに沿ってマッピングしながら切っていきましょう!
テクニック / 柳原弘樹 [AFLOAT D’L]
タイトなえり足をつくる
ネープセクション
サイドのアウトラインをガイドにして、バランスのよい位置で長さを決めたら、段を入れてキュッと締まったタイトなえり足にします。
横スライスで髪を全部持ち上げる「ステップカット」でレイヤーを入れることで、くびれやすくすることができます。頭の丸みに沿って移動することが、キレイに切るコツです。
セクショニング >>> ②【スタイルをセクションに分けてみる】
後頭部の立体感をつくる
バックセクション
ーウエイトづくりー
バックセクションは、上下2つに分けます。
ここはアタマの真ん中にあたるミドルセクションで、ウエイトの土台をつくる役目があります。
サイドの長さや丸みに合わせて、頭皮から45度のリフトでウエイトを設定。
やや低めに丸みをつけると、やわらかい今どきの印象にすることができます。
後頭部の立体感をつくる
バックセクション
ー表面の立体感づくりー
アタマの上側にあたるオーバーセクションで、表面の立体感をつくります。
意識したいのは、パネルを持ち上げる高さ。
頭皮から45度を基準にしてしっかり高く持ち上げないと、重さが残りすぎて後頭部がつぶれやすくなってしまいます!
バックサイドから切ると、サイドと馴染みやすくすることができます。
アタマの形を利用しながら
ショートの形をつくる
セクション同士の間に残っているカド(具体的にはネープとバックミドルセクションの間のカド、表面のカド、サイドとバックの間のカド)を整えたらバックのベースカットは終了です。
タイトに絞ったネープにグラデーションが重なって、立体感と奥行きのあるバックになっていますね。
ポイントは、アタマの形に合わせたセクションを取って、段のつけ方を部位によって変えていること。髪がどこにどんな風に落ちるのか? に合わせて切り方をコントロールすることで、狙った形に近づけやすくなりますよ!
次回はドライカットのやり方を紹介します。
お楽しみに!
▼プロトタイプをベースにしたスタイルバリエーションは…
耳かけショート①【バリエーションをつくるには?】
▼プロトタイプのセクション分けの考え方は…
耳かけショート②【スタイルをセクションに分けてみる】
▼プロトタイプのフロントの切り方は…
耳かけショート③【ベーシックスタイルを切ってみる】
「耳かけショート」「ミニマムショート」「マッシュショート」の基本の切り方とお客様へのカスタマイズ方法が分かるTOMOTOMO BASIC SERIES VOL.10は
2019年7月15日発売です!