髪の厚みを減らしてボリュームダウンしたり、動きやすくする「軽さを出すカット」。いわゆる量感カットということですが、ニュアンスがマストの今、必須のテクニックですよね。そこでよくトピックとして挙がるのは、ウエットで軽くするか? 一旦乾かしてドライで軽くするか? ということ。今回は、「質感づくり」という面から、アプローチの一例をご紹介します!
テクニック写真 / 植木義徳 [nanuk]、菅野太一朗 [LANVERY]
軽くするカットも
色々あります
TOMOTOMO BASIC SERIES VOL.06『外国人風質感カット』より
ウエット or ドライの前にひとつ。
軽くするカットにも、色々なアプローチがあります。
ポピュラーなセニングシザーでのカット、スライドカットでパネルの中を間引くカット、レザーで間引くカット、よく毛先に使う深めのチョップカット…etc
他にも、カットシザーの刃先でピッチを空けて軽くするテクニックもあります。
どれも「髪を間引く」ことで厚みを減らすテクニックですが、お客様の髪質に合わせて使い分けてあげると、パサつかせずに量をコントロールできるようです。
ウエットで軽くする①
ハリのあるしっかりした髪質
TOMOTOMO BASIC SERIES VOL.06『外国人風質感カット』より
ウエットで軽くしたモデルさんのケースです。
髪質は、ハリのあるやや硬め。切り口がブツっとしやすい、しっかりした髪です。
全体に厚みがあるのでしっかり量を取りたいところですが、パサつかせないように、内側の特に厚みのある箇所を中心にセニングシザーを使って軽くしています。
イメージ的には、ウエットの量感カットで7割、ドライの質感カットで3割厚みを取って、最適な軽さに。
ウエットで軽くする②
硬めでクセで広がりやすい髪質
TOMOTOMO BASIC SERIES VOL.06『外国人風質感カット』より
こちらもウエットで軽くしたモデルさんのケース。
髪質は、やや硬めでクセがあります。クセの影響で膨らみやすくパサつきやすい髪。
厚みがしっかりあるので量を取ってボリュームダウンさせますが、クセによって広がらないように、レザーで間引いて毛束の厚みをキープさせます。
ドライしてからセニングシザーで厚みのある毛束を馴染ませて、ツヤをキープしつつ、扱いやすい軽さに。
ドライで軽くする①
やわらかくクセで広がりやすい髪質
TOMOTOMO BASIC SERIES VOL.06『外国人風質感カット』より
ドライで軽くしたモデルさんのケース。
髪質はやわらかく、細かいクセがあります。そのため、広がりやすくパサつきやすい髪。
全体を均等に軽くしてしまうと余計に膨らんだり、パサつきが目立ってしまうので、ドライの状態で厚みを把握しながら量を減らします。
ここで使うのはスライドカットのテクニック。軽さと質感を同時につくって、まとまりやすく動きやすい量感に。
ドライで軽くする②
細くてペタっとするエイジング毛
TOMOTOMO BASIC SERIES VOL.06『外国人風質感カット』より
こちらもドライで軽くしたモデルさんのケース。
髪質は、ボリュームが出にくい細毛です。
ややエイジングの影響もあって、ハリコシが弱ってきた髪。
ウエットで量をしっかり取ろうとすると余計ボリュームが出なくなってしまうので、厚みがあって動きにくい場所のみ、ドライ状態でセニングで軽くします。
さらに、表面の毛先に深めのチョップカットで自然な段差をつけて、ふんわりしたボリュームを。
「ウエットで軽くするか? ドライで軽くするか?」
どちらかが正解というのではなくて、お客様の髪質に合わせて使い分けることが必要なんだといえると思います。
言ってみれば、お客様一人ひとりに合わせたオリジナルの技術にもできるということ。
普段お客様がどんな髪の悩みを抱えているのか?? どうなったらもっと扱いやすくなるのか?? を知ることが、軽くする技術を使い分けるヒントになるかも知れませんね!
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