『TOMOTOMO vol.10』に掲載の耳かけショートプロトタイプのドライカット・フロント編です。前編のバックと同じように、ベースカットでつくったカタチをキープしながら量や質感を調整するのがポイントです! ドライカットを入れるときも、②【スタイルをセクションに分けてみる】のブロッキングを目安にカットしていくと迷い無く切れますよ。
テクニック / 柳原弘樹 [AFLOAT D’L]
耳まわりをスッキリさせて
掛けやすく
イア・トゥ・イアより前のフロントも、前編で紹介したバックと同じように「毛先セニング+間引き」でカタチをキープしながら厚みを取っていきます。
ポイントは耳まわり。生え際の一線を取って内側を間引き、動かしやすくすることで、耳にかかりやすくなります。
また、耳後ろは重くなりやすい場所なので、「中間セニング+間引き」で厚みを取っておくとヘアスタイルが洗練されます。
前髪はセンターに集めて
セニングカット
ベースカット(耳かけショート③)と同じように、センターに集めてセニングを入れます。
カットラインに合わせて毛先をぼかして、自然な毛流れがつくようにします。
スタイリング剤を使うことを考えて、深く入れすぎて、スカスカにしてしまわないように。毛先のカットラインを馴染ませるのみにしましょう。
スタイリング剤でちょうどいい
束感がつくイメージで
さらに前髪をセニングで間引きます。
深い位置から間引いてしまうと束感が強調され過ぎて、ナチュラルな動きをつくりにくくなるので毛先のみカットします。
スタイリング剤をつけたときに束感が出るくらいのイメージです。
耳かけショート
プロトタイプ完成!
これにてカット終了!
バング→サイド→バックとカットを展開させることで、「耳にかけられる長さ」をちゃんと残すことができました。
また、このプロトタイプでは、サイドを前下がり、バックを前上がりというように段のつけ方を前後で変えていますが、前後の組み合わせを調整しやすいのもこの切り方ならでは。
ドライカットも含めてヘアをデザインすれば、色んな骨格、髪質、テイストに対応できるカット方法なので、ぜひ取り入れてみてください!
次の耳かけショート⑦ではスタイリング方法をご紹介します。
お楽しみに!
▼プロトタイプをベースにしたスタイルバリエーションは…
耳かけショート①【バリエーションをつくるには?】
▼プロトタイプのセクション分けの考え方は…
耳かけショート②【スタイルをセクションに分けてみる】
▼プロトタイプのフロントの切り方は…
耳かけショート③【ベーシックスタイルを切ってみる 前編】
▼プロトタイプのバックの切り方は…
耳かけショート④【ベーシックスタイルを切ってみる 後編】
▼プロトタイプのドライカット・バック側は…
耳かけショート⑤【ヘアをやわらかくするドライカット 前編】
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