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【技術のアップデートとインストール】 丸岡奈央さん [middle daikanyama]

カリキュラムで練習した技術だけでは、売れないのが今の時代。このインタビューでは、“ツールとしての技術”から、お客様を魅力的にするための“生きた技術”にアップデートするためのヒントを探っていきます!

第一回となる今回は、『middle daikanyama』で代表を務める丸岡奈央さん。ご自身もショートが大好きということもあって、デビュー当時からショート推しを貫き通してきた丸岡さんですが、最初はクレームをもらうことも多々あったそう。そんな彼女が、一体どんなインストールとアップデートをしてきたのか聞いてみました。

 

 

2年でスタイリストデビュー!
お客様の気持ちをつかめず…

―スタイリストになるまでは、どんな道のりだったんですか?

アシスタントの頃はカリキュラムに沿って練習していました。特にチェックの日が決まっているわけじゃなく、どんどん先に進みたいと思ったら先輩が見てくれていたので、2年でデビューしました。

 

―当時だと結構早いペースですよね。

他サロンだと4~5年かかるイメージだったので、早い方だったと思います。早くデビューして売上を上げたいっていう気持ちもあって。

 

―順調な滑り出しだったわけですね。

ただ、早くデビューしたぶんできない技術も多くて、クレームをもらうことも沢山ありましたね…。モデルさんのレッスンもしていたんですが、なかなかお客様の気持ちを掴めなくて。特に年上の女性の方は苦手でした。

 

 

お店から心配されるくらい苦手な
年上女性をターゲットに


丸岡さんのInstagram(@naomaruoka)より

―今は30~40代の女性のお客様がメイン層ですよね? 当時は苦戦されていたと。

お店側からも心配されるくらい苦手でした(笑)。ただ、できるだけ年上の女性を顧客にしたいと考えていました。

技術があれば信頼していただけるイメージもありましたし、流行りに左右されないような、安定した土台をしっかり築きたくて。

 

―そこからどんなふうに技術をレベルアップさせていったんですか?

やっぱり、実践を通して学ぶことが多かったです。カットだったら、イメージ通りに切れなかった原因があると思うんですけど、身近にミリ単位でカットにこだわる先輩がいたので、毎日聞いて教わっていましたね。

 

 

教えてもらうだけじゃダメ
実践から得られる閃きを積み重ねて

―そういうことって、教えてもらうことで解決できるものなんですか?

全然できないです(笑)。やっぱり聞くだけではできないので、自分で切り続けていました。そうすると、ある瞬間、こういうことだったのか! と閃くんですよ。

基本となる考え方で、全員に共通するものが。それを積み重ねて、今の技術のベースになっています。

 

―そこって興味深いです。例えば先輩から教えてもらうことって、具体的なお客様の生えグセや髪質への対応方法ですよね。そうした個別的なものから、多くの人に共通する閃きにつながっていく?

お客様それぞれで違いはありますが、着眼点としては共通することがあるんです。例えば、落ちる位置のイメージみたいなことです。

髪を引き出す角度だったり、力加減だったり、どんなクセや骨格の方でも、自然に収まるポイントがあるんですよ。実践の中だからこそ気付ける視点です。

 

 

逆算して自分の“好き”を形にする


丸岡さんのInstagram(@naomaruoka)より

―丸岡さんのショートから“動き”や“束感”にこだわりを感じるんですが、これも実践の積み重ねによるものなんですか?

もともと、動きがある感じが好きなんです。クシャクシャっとした動きが可愛いなと思ってますし。

あと、私自身結構クセ毛なんですけど、お客様から「パーマかけてるんですか?」と聞かれることも多かったんですね。そこから、こういう自然な動きってお客様も好きなのかも、という閃きにつながった部分はあります。

 

―もともとの好みと、お客様の反応などが合わさって確立していったんですね。

あとは、ショートとボブで、周りの美容師さんたちに負けないような美容師になりたかった、というのもあります。動きがありつつ女性っぽさを感じるショートというか。

つくりたいイメージを再現するためには、こういうカットラインのほうがいいかな? だったり、逆算していったところはあるかも知れないです。

 

 

いつもの自分+αを目指す作品撮り

―自分の好きなバランスや、技術が確立してきた中で、今はどんな風にアップデートしているんですか?

作品撮りはかなり大事にしていますね。サロンワークとは別に、月に3~4体は撮影に取り組んで、今の気分や女性像、ファッション的なことを含めたヘアイメージをつくりあげています。

 

ー作品撮りで、どんなことを大切にしているんですか?

できるだけ、いつもの自分とは違うものをつくろうと思って取り組んでいますね。流行もあるので、ヘアのイメージはどんどん更新していきたい、というのはあります。

 


丸岡さんのInstagram(@naomaruoka)より

―新しいバランスとか、テイストを取り入れる感覚なんですか?

軸となる部分は大きく変えずに、自分のバランスや技術に+αして、幅を広げる感覚です。

私の顧客層だと雑誌をよく読まれる方も多いので、誌面の写真やモデルさんの髪型を参考にすることもありますね。そのまま再現するというよりは、自分の技術やバランス感だったらどうやってつくるか? ということを考えたりもしています。

 

 

自分で導き出した技術で
お客様の期待に応える

―これまで実践を通して技術やバランスを磨いてきたということですが、後輩への技術教育ではどんなことを大切にしていますか?

今めちゃめちゃ勉強中なんですけど…、自分で考えられるようになって欲しい、というのはありますね。

教えてもらった答えって簡単に手に入れられるぶん、本当の意味で自分の身にはならないと思うんです。

自分で答えを探すクセができていれば、スタイリストになってからも、力になるのかなと思って。閃きにつながるというか。なので、後輩にも「なんでこうなったと思うか?」は常々聞くようにしています。

 

―閃くための考える力が大切なんですね。では最後に、丸岡さんが技術をお客様に提供するうえで大事に考えていることを教えてください。

色々ありますけど、年上の女性の方だったら悩みがあるので、まとまりづらいとか、そういうのは必ず解消してあげるようにしてますね。

 

―お客様の要望や希望があってこそ技術が活きるわけですね。

なので、しっかりお話は聞きますね。気になっていることは必ず聞いて、そこはしっかり押さえます。

あとやっぱり、お客様はお洒落になりたい、可愛くなりたいという期待を抱いて来てくださっていると思うんです。

悩みの解消はもちろんなのですが、お客様により似合うバランスだったりを提供できることが大切ですね。

 

 

PROFILE
丸岡奈央 [middle daikanyama]

1989年3月12日生まれ、兵庫県出身。高津美容専門学校卒業後、雑誌撮影などに憧れて上京。都内1店舗を経て『SHE DAIKANYAMA』に参加。2020年に新店舗『middle daikanyama』の代表に就任する。大人女性をターゲットにした“大人可愛いふわくしゃショート”で、30~40代女性客から厚い支持を集める。

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