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コールドパーマ/ホット系パーマ 使い分けのポイント

美容師目線ではセルフブランディングのツール、お客様目線ではお洒落感を長持ちさせるメニューとして注目されているのが、パーマです。パーマの仕方は、シンプルな「コールドパーマ」と、熱を使う「ホット系パーマ」と、大きく2つあります。もしこれから自分のウリとして打ち出すなら、それぞれの特徴を知って使い分ける(あるいは絞る)ことが大切。つくれるヘアスタイルやメリットに違いがあるから、自身のお客様ならどっちのパーマが合っているか、想像してみてくださいね。

ウイッグ制作 / 戸石正博 [Shanty]

 

 

同じ“パーマ”でも
特徴は異なる

コールドパーマとホット系パーマは、大きく分けて次のような特徴と違いがあります。

補足ですが、カールギャップというのは、ウエット状態とドライ状態でのカールの出方の差のこと。コールドは濡れているときほどしっかりカールが出て、乾くと伸びるという特徴があるので、差が「大きい」としています。

カールのうねりは、波状の動きの大きさを指しています。

ダメージ対応については、塗り分けやすさの点から、クリームタイプなど粘性のある薬液を使うホット系パーマに軍配が上がります。

根元からのカールは、ロッドの太さや巻き方のバリエーション、加温の有無などを勘案するとコールドパーマのほうが有利です。

 

 

コールド、ホット系
どっち??

それぞれの特徴を掴んだところで、クイズ。
この2つのパーマスタイル、どちらがコールドで、どちらがホット系でしょうか。
注目ポイントは、うねりの大きさや、カールのまとまり感、毛先の入り具合の差です。

ちなみにこの2点、すべて毛先からの平巻きで、ロッド径やロッド配置、ステムはすべて同じです。

 

 

Aパーマはウエットで
しっかりカールが出る

それぞれをもう少し詳しく見てみましょう。
Aパーマの施術直後(ウエット)と、乾かした後(ドライ)です。

カールはウエットのほうが出ていて、ドライにするとゆるやかに。
うねりは小さめで、ランダムな雰囲気です。

 

 

Bパーマはドライで
ハッキリしたカールに

Bパーマの施術直後(ウエット)と、乾かした後(ドライ)。
ウエットよりも、ドライ状態のほうがうねりが大きくハッキリしたカールになっています。
まとまりもあり、均一感も出ています。

 

 

正解は…

もう分かりますよね。そう、Aパーマがコールド、Bパーマがホット系です。

 

 

ラフなランダムカールならコールド
持ちの良いまとまるカールならホット系

使い分けのときに考えたいポイントは、やはりカールの形と質感です。

コールドパーマは、クシャクシャッとしたランダムなカールが得意なので、洗いざらしのカジュアルさ、抜け感のあるラフな雰囲気が欲しいときに適していると言えます。濡れているほうがカールが出るので、ウエット状態でのムースやクリームでのスタイリングで、サッと仕上げたい方におすすめ。

ホット系パーマは、アイロンで巻いたような大きいカールが得意です。まとまり均一感があるので、ややフォーマルな雰囲気やキレイめな印象をつくりやすいと言えます。乾いた状態でカールが出て持ちも良いので、「毎日毛先だけ巻いている」や「スタイリングはオイルだけ」というような大人女性に喜ばれるのではないでしょうか。

 

 

2つのパーマの使い分け、いかがだったでしょうか。

パーマを使えると、お客様に提供できるバリエーションが広がることはもちろん、髪のコンプレックスの解消から日々のお洒落のサポートまで、ライフスタイルに寄り添ったヘアスタイルをデザインできるようになるはず。

これから新しい武器を身に着けたい人、あるいは昔買ったホット系機器を眠らせている人がいたら、ぜひパーマにトライしてみてください!

 

 


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